有機合成化学

新規スキャフォールド構築のためのスピロ環ビルディングブロック

KitAlysis™ ハイスループット スクリーニング キット

はじめに

近年、スピロヘプタン、スピロオクタン2-3といった4員環を有するスピロ環骨格が注目を集めています。これらをビルディングブロックとして利用することで、創薬化学における新規スキャフォールドを1構築できるだけでなく、未開拓のケミカルスペースへアクセス可能となり、スピロ環化合物を3次元的に合成できるようになります。また、ドラッグライクな化合物を修飾して生理活性を向上させる目的にも有用です1-4。アルドリッチでは、Erik Carreira教授から報告された各種スピロ[3.3]ヘプタンおよびスピロ[3.4]オクタンを取り扱っています。

スピロ環ビルディングブロック概要

これでまでの有機化学では、3次元的な分子設計を試みる際にはビアリールのような"平面"的な化学骨格をいくつか組み合わせることが一般的でした。近年、立体的にかさ高い堅牢なスピロ環ビルディングブロックをひとつの分子モジュールとして用いることで、空間のベクトルを明確に定め3次元的に置換基を導入ていく事例が報告されています。異なる空間ベクトル性を有する様々なスピロ環ビルディングブロックを活用することでケミカルスペースが拡大し、創薬化学における新たな合成アプローチとなることが期待されます4

スピロ環ビルディングブロックの3次元骨格

利点

  • 水溶性の向上
  • 代謝安定性
  • 多くの枝分かれ構造による多様性
  • 明確な分子設計によるケミカルスペースの拡大
  • ファーマコアの官能基化

主な利用例

出発物質

Carreiraらは、共役エステル(792586)を出発物質としてオキサ-アザスピロ[3.4]オクタンを合成しました2。この他に、スピロ環ビルディングブロック合成に適した出発物質(792578793868)が市販試薬として入手可能です。

出発物質からの反応例

ビルディングブロック

直線状のアザスピロ[3.3]ヘプタンに加え、直角方向へ拡張できるアザスピロ[3.3]ヘプタン(797499797502797510797529797545)も利用できます。2つのヘテロ原子を導入することで、3次元ケミカルスペースを拡張する置換基のベクトル数を増やしています1

創薬化学の観点から、Carreiraらは新規なチア-アザスピロ[3.4]オクタン(797154797588797626797561)とオキサ-アザスピロ[3.4]オクタン(795895797413797421797448797456797464797472797596)を開発しました。スピロ環上に硫黄や酸素などのヘテロ原子が含まれるため、”ドラッグライク”なチア- / オキサ-アザスピロ環骨格の構築が容易になります2-3

ビルディングブロックの種類

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