有機合成化学

DalPhos配位子

KitAlysis™ ハイスループット スクリーニング キット

ダルハウジー大学(カナダ)のStradiottoらにより開発された、かさ高いジ(1-アダマンチル)ホスフィン[P(1-Ad)2]を有するDalPhos配位子は、空気中で安定であり、Pd触媒C-NおよびC-C結合形成反応に極めて有用です。Me-DalPhos(751413)とMor-DalPhos(751618)を用いると、アンモニアとのPd触媒クロスカップリング反応が実施可能です。特にMor-DalPhosは活性が高く、反応は室温で進行します。

Me-DalPhos,Mor-DalPhosの構造式

751618, 751413

DalPhos配位子の利点

  • アンモニア、ヒドラジン、アセトンのモノアリール化が可能
  • 空気中で安定
  • 官能基適用性が広い
  • 温和な反応条件

アンモニアとのクロスカップリング

オルト位にジメチルアミノ基を有するMe-DalPhosは、アミン類(アンモニアを含む)と塩化アリールのPd触媒クロスカップリング反応に有用です。ジメチルアミノ基をモルホリンで置換したMor-DalPhosは、さらに反応性が高く、様々な塩化アリールやアリールトシラートとアンモニアとのカップリング反応が容易に進行します。

アンモニアとのクロスカップリング

ヒドラジンとのクロスカップリング

Mor-DalPhosは、塩化アリールやアリールトシラートとヒドラジンとのクロスカップリング反応にも用いることができます。Stradiottoらは、ヒドラジンと塩化アリールとの反応の後にベンズアルデヒドを作用させ、対応するアリールヒドラゾンを得ています。

ヒドラジンとのクロスカップリング

アセトンとのクロスカップリング

種々の塩化アリールやトシラートによるアセトンの直接モノアリール化反応において、モノアリール体が良好な収率で得られます。Mor-DalPhosを用いると、反応速度と選択性が大きく影響を受けます。

アセトンとのクロスカップリング

金触媒ヒドロアミノ化反応

芳香族内部アルキンとジアルキルアミンの金触媒ヒドロアミノ化反応においても、Mor-DalPhosの適用性が検討されています。P, N-配位子を有するこの触媒系は、官能基化されたジアルキルアミンと非対称な芳香族内部アセチレンとの立体選択的な付加反応に有用です。

DalPhos - Gold Catalyzed Hydroamination

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DalPhos配位子については左記のページもご参考ください。
     

References:

  1. Lundgren, R. J.; Peters, B. D.; Alsabeh, P. G.; Stradiotto, M. Angew. Chem. Int. Ed . 2010, 49, 4071.
  2. Lundgren, R. J.; Stradiotto, M. Angew. Chem. Int. Ed. 2010, 49, 8686.
  3. Hesp, K. D.; Lundgren, R. J.; Stradiotto, M. J. Am. Chem. Soc. 2011, 133, 5194.
  4. Lundgren, R. J.; Sappong-Kumankumah, A.; Stradiotto, M. Chem. Eur. J. 2010, 16, 1983.
  5. Hesp, K. D.; Stradiotto, M. J. Am. Chem. Soc. 2010, 132, 18026.
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