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水素吸蔵材料 ―金属合金―水素吸蔵(貯蔵)合金とは、気相から、または電気化学的に大量の水素を可逆的に吸収および放出できる独特の性質を持った金属材料です(図1を参照)。水素吸蔵合金のこのユニークな性質は、充電式電池や冷却素子、燃料電池用水素貯蔵システムに応用されています1。
現在まで研究されてきた幅広い種類の水素吸蔵合金の中では1,2、水素吸蔵能力の高さと運用条件の面で、AB5およびAB2型合金の2つのグループが最も優れています。 AB5合金は水素化物を作る金属Aと水素化物を作らない金属元素Bを組み合わせたもので、通常、Aは希土類金属(La、Ce、Nd、Pr、Y、またはミッシュメタルと呼ばれる希土類元素混合物)で、Bはニッケルです。ニッケルはCo、Sn、Alなど他の金属をドープすることで材料の安定性を改善したり、水素の吸蔵または放出に必要な平衡水素圧や温度を調節したりできます2。 AB2合金はラーベス相としても知られ、AサイトにTi、Zr、またはHfを持ち、Bサイトに遷移金属(Mn、Ni、Cr、V、その他)を持つ合金です。このグループの材料はAB5型合金の可逆的な水素吸蔵能力とほぼ同じ能力を持っています。その一方で、AB2合金は高い水素圧においてより多くの水素を吸蔵することができ、電池の負極として使用した場合、速い放出速度でより高い吸蔵能を持ちます2。AB5型およびAB2型合金は、適度に高い水素吸蔵能力(1.4~1.6 wt.%)と安定した性能を持つことから、ガス吸着システムを使用した水素吸収および脱離実験での優れた標準物質として使用できます3。下記水素吸蔵用合金シリーズは、デモ用や新しい水素吸蔵材料および電池材料開発での標準物質として使用できます。
(製品番号をクリックするとUSサイトの製品情報がご覧いただけます。) 水素貯蔵材料 ―金属水素化物―水素化マグネシウム, MgH2(Aldrich製品番号:683043 可逆性を持ち、空気中で安定。貯蔵容量: 約7%、動作圧力: 約20atom、動作温度: 250-400℃)
MgH2は古くから知られている軽量で熱力学的に安定な水素吸蔵化合物ですが、水素放出に高温が必要であったり放出速度が遅いため、遷移金属をドープさせることで性能の改善が図られています。4,5,6,7,8 アルカリ金属アラナート( M+[AlH4]- )NaAlH4 ( M = Na )(Aldrich製品番号:685984(粉末)、698865(THF溶液) 可逆性を持ち、空気・水分に敏感。貯蔵容量: 5.5wt%まで)
THF中のNaAlH9溶液の電気分解9 によって、水素含有率が重量で10%、水素放出温度が約100℃の水素化アルミニウム(AlH3)が生成されます。これによって、水素輸送に関して熱力学的にも速度論的にも条件を満たした低コストの水素貯蔵システムの開発が可能になります10。 LiAlH4 ( M = Li )(Aldrich製品番号:686034 水分に敏感。貯蔵容量: 7.9wt%まで)
LiAlH4はこれまで再生するために厳しい条件が必要でしたが、近年、THF溶液中Ti触媒の存在下で、低温低圧で可逆的に再生することが可能になりました11。 水素貯蔵材料 ―金属アミド―(LiNH2(Aldrich製品番号:686050), Li3N(Aldrich製品番号:399558) 可逆性で、水分に敏感。貯蔵容量: 10.4wt%まで、動作温度: 200-300℃/10atom)
近年、窒化リチウム/リチウムアミド・イミドによる水素貯蔵システムが見いだされました12。しかし、窒化リチウムとリチウムイミドの反応には低い水素圧と高温が必要なため、実際には5.2wt.%の水素貯蔵能力といわれています13。最近ではLiNH2とCaH2(Aldrich製品番号:558257(99.9%)、497355(99.99%))を組み合わせた系も検討されています14。
(製品番号をクリックするとUSサイトの製品情報がご覧いただけます。 References
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