無機材料(金属・セラミックス)

磁気冷凍効果

磁気冷凍は磁気熱量効果1に基づく冷却技術です、すなわち、変動磁場における磁気-熱力学的現象によって、可逆性の温度変化が磁性材料中で起こります。磁性体を周期的に変動する磁場の中に置いた場合、その磁気モーメントは整列した状態とランダムな状態を繰り返し、エネルギーを放出したり吸収したりします。通常、磁気モーメントが磁場の方向に沿った時(エントロピーが減少)エネルギーを放出(発熱)し、磁場がなくなり磁気モーメントがランダムになる(エントロピーが増大)とエネルギーを吸収(吸熱)します。

構造変化を伴った磁気転移が起こると、磁気熱量効果がより顕著になります。この現象はGd5(SixGex-4)型の合金2-4図1)で起こり、非常に強い(巨大)磁気熱量効果を示します。5テスラの磁場の変動で、Gd5Si2Ge2化合物の磁気熱量効果は室温に近い領域で15Kに達し、これは、金属性Gdなどの最も効果の高い従来の材料を25%~30%上回る効果を示します。

R5T4型化合物の異なる4つのタイプの層状構造

図1 R5T4型化合物の異なる4つのタイプの層状構造4(R = 希土類もしくはアルカリ土類金属、T = Si, Ge, Sn, Ga, In, Sbおよびその組み合わせ)

よって、既存のCFC、HFC、COやアンモニアベースの冷凍機に似た、磁気熱量効果を利用した冷却装置の開発が可能です。その違いは古典的な冷媒気体の圧縮-膨張のサイクルを、固体磁性金属や合金の磁化-消磁に置き換えた点だけです。

表1 磁気冷凍効果材料

製品名 外観・純度 製品番号
Gadolinium-silicon germanium alloy, Gd5Si2Ge2 coarse powder, 99% trace metals basis 693510
Gadolinium-silicongermanium alloy, Gd5Si0.5Ge3.5 coarse powder, 99% trace metals basis 693502
Gadolinium ingot, 99.99% (REM:Purity based on Rare Earth Impurities) 691771
Dysprosium-Erbium-Aluminum alloy, Dy0.8Er0.2Al2 coarse powder 693499
高純度無機材料については左記のページもご参考ください。

References

  1. Tishin, A .M.; Spichkin, Y.S.; The magnetocaloric effect and its applications. IOP Publishing, Bristol 2003.
  2. Gschneidner, K.A.; Pecharsky, V.K.; T sokol, A.O. Rep. Progr. Phys. 2005, 68, 1479.
  3. Gschneidner, K.A.; Pecharsky, V.K. Material Matters 2007, 2(4), 4.
  4. Gschneidner, K.A.; Pecharsky, V.K. Pure Appl. Chem. 2007, 79, 1383.
  5. 米国エネルギー省(DOE) 科学局
  6. DOE 科学局 基礎エネルギー科学プログラム
  7. DOE the Ames Laboratory
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