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質量分析

Man-3 glycanの質量分析(相対存在量とm/z比の比較)。分子イオンピーク、ベースピークおよびフラグメンテーションピークを示します。

質量分析

質量分析(MS)は、質量電荷(m/z)比を用いて、サンプル中の化合物を同定する分析技術の1つです。この方法では、分子量を決定し、同位体存在比を分析することにより、化合物を同定します。質量分析計は、サンプルをイオン化して気体イオンにした後、質量電荷比と存在比からイオンを同定します。

現在、質量分析は確立された検出方法であり、選択性、感度および複数サンプルの分析など、多くのベネフィットをもたらしています。

質量分析は、液体クロマトグラフィー薄層クロマトグラフィーガスクロマトグラフィー誘導結合プラズマなど、さまざまなクロマトグラフィー技法と組み合わせることが可能です。質量分析は、多くの研究分野および産業において広く利用されています。これには、製薬ならびに食品産業、診療所、臨床研究施設および法医学ならびに環境検査施設が含まれます。


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質量分析はどのように機能するのでしょうか?

質量分析計は、それぞれの分子をイオンに変換し、生じたイオンの存在比を分析します。質量分析計のイオン化室内で、各分子がイオン化されて、元の分子より電子が1つ少ない分子イオンが形成されます。分子イオンまたは“ラジカルカチオン”は複数のイオンにフラグメント(断片化)され、生じたそれぞれのイオンがさらにフラグメント(断片化)されます。1つの複雑なサンプルから、質量分析計により多くのイオンが生成されます。イオンは電磁場で加速され、質量電荷(m/z)比に基づいて分離されます。装置の検出器は、イオンをその存在比に比例して記録し、分子のマススペクトルを作製します。

質量分析の用途

感度が高いことから、質量分析は、ミリリットルあたり1ナノグラム(ng/mL)未満と極めて低濃度の、非常に低い分子量の物質を測定するために広く用いられます。質量分析は、キャピラリー電気泳動、GCおよびHPLCなど、その他の分離技術と組み合わせることが可能なことから、分析対象物質を同時に分離および同定するための汎用性の高い分析ツールです。

質量分析の代表的なアプリケーションには以下が含まれます:

  • タンパク質およびペプチドのアミノ酸配列分析
  • 薬剤開発における不純物質評価
  • 医薬品有効成分の純度評価
  • 尿、血液および毛髪中の違法薬物分析
  • アミノ酸、脂肪酸および有機物生合成に関する遺伝性疾患の検出