プリンテッドエレクトロニクスとは、印刷技術を用いて超薄型・軽量・フレキシブル・大面積のエレクトロニクス機器を製造するもので、印刷工程で電子部品を直接組み込むことができます。例として、薄膜トランジスタ(TFT:thin-film transistor)、有機EL(OLED:organic light emitting diode)、センサ、フレキシブルディスプレイ、太陽電池などのエネルギーハーベスタ、RFID(radio-frequency identification)タグ、バッテリーなどのエネルギー貯蔵材料が挙げられます。プリンテッドエレクトロニクスは急速に成長している研究分野であり、自動車産業、民生用エレクトロニクス、スマートビルディング、スマートパッケージング、ヘルスケア、IoT(Internet of Things)に応用されています。
プリンテッドエレクトロニクスデバイス用ビルディングブロックとして、プリント可能なインクおよび基板を提供しています。
Sigma-Aldrichの印刷用インクは印刷法や用途に合わせたレオロジー特性を持っており、導体、半導体、誘電体の3つのカテゴリに大別されます。これらコロイド状インク溶液をパターニングする堆積法は、インクジェット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、スロットダイ印刷、エアロゾルジェット印刷などにより、所望の厚さと解像度を持つ構造を作製することができます。それぞれの技術において、一貫した印刷プロセスを実現するためには、粘度、表面張力、導電性、下層の材料との溶媒の適合性など、一連の異なるインクパラメータを適切に調節する必要があります。
1.導電性インク
導電性インクは、すべてのプリンテッドエレクトロニクスデバイスにおいて重要な要素であり、デバイスの基本構造と集積回路の相互接続を提供します。さまざまなタイプの印刷技術に対応した金属ナノ粒子およびマイクロ粒子インクを提供しています:
2.半導体インク
プリンテッドエレクトロニクスデバイスの中核をなす半導体インクは、最終的なデバイスの性能を大きく左右します。従来の有機・無機半導体インクから、次世代の二次元材料インクまで、幅広く取り揃えています:
3.誘電体インク
誘電体インクやコーティングは、導電性材料の保護や動作の向上、エネルギー貯蔵デバイスの完成、バイアス電圧下で動作する電子デバイスの実現などに重要な役割を果たします。誘電体インクは、溶媒中の有機ポリマーやセラミックと、六方晶窒化ホウ素などの新規絶縁性二次元ナノ材料から構成されており、固体電池、電界効果トランジスタ、ニューロモルフィックデバイスに重要な温度と電気化学的な安定性をもたらします。
基板を選択する際に考慮すべき重要なパラメータには、動作温度範囲、表面粗さ、機械的特性、透明性、および適切な濡れ性などがあります。通常、適切な化学物質を用いた表面処理プロセスにより、選択したインクに対する基板の濡れ性を改善することができます。ガラスまたはフレキシブルプラスチック上にITO(Indium Tin Oxide)またはFTO(Fluorine-doped Tin Oxide)で被覆した多様な透明導電性基板を提供しており、さまざまな基板の厚さと表面抵抗率の製品を取り揃えています。
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