薬物分析酵素

薬物分析のためのβ-グルクロニダーゼ・スルファターゼ

ほとんどの薬物、ホルモンおよび生体異物は、ヒトや動物の身体によって代謝されて親水性分子となり、主に尿などの体液としてすぐに排出されます。これらの複合体薬物や分子は、主にグルクロニドまたは硫酸塩(グルクロン酸複合体、硫酸複合体)と結合します。ヒトの場合は、グルクロン酸化が主なフェーズII代謝経路です。複合体の検出および定量は、クロマトグラフィー装置、ガスクロマトグラフィー(GCMS)、液体クロマトグラフィー(LCMS)では困難です。β-グルクロニダーゼおよび/またはスルファターゼによる加水分解は、共役結合を切断し、薬物、ホルモン、生体異物をそれぞれの元の遊離型へ戻します。遊離したアナライトは、スクリーニング用または定量用の実験装置により容易に「可視化」され測定できます。

β-グルクロニダーゼ酵素は、主として各種動物(リンゴマイマイまたはアカネアワビ)の内臓、あるいは細菌源(大腸菌)から抽出され、ライフサイエンスおよび診断薬の業界で半世紀以上にわたり使用されてきました。2015年以降、分析中毒学および日常の尿薬物検査において組換β-グルクロニダーゼへの移行がありました。解析品質の向上、容易なサンプル調製、培養時間の短縮および自動化機能により、私たちの組換β-グルクロニダーゼ(SRE0093SRE0095)は、分析酵素として複数のアプリケーション分野にわたり、使用される機会が増えています。

分析酵素としてのβ-グルクロニダーゼ・スルファターゼのアプリケーション分野

尿薬物検査(UDT)は、β-グルクロニダーゼおよびスルファターゼの主な日常的アプリケーションです。UDTに使用する酵素は、以下のさまざまなタイプの検査に適用されます:

  • 法医学薬物検査(刑事司法)
  • ヒトのドーピング検査(競技スポーツ)
  • 動物のドーピング検査(競技レース)
  • 職場の薬物検査(新入社員)
  • 生体異物ばく露検査(環境ばく露)
  • 処方薬・治療薬のモニタリング(コンプライアンス、比較分析)

酵素を用いた加水分解

近年の装置の進歩により、グルクロニドおよび硫酸塩の直接検出が可能です。しかし、以下のさまざまな理由から、ほとんどの研究や日常検査において加水分解は今なお推奨、要望されています:

  • 親水性アナライトには複雑な手法が必要
  • 直接検出には、遊離型(例えばコデイン、モルヒネ、THCCOOH)、結合型(コデイン-6-グルクロニド、モルヒネ-3-グルクロニド、THCCOOH-グルクロニド)といった2倍の内部標準物質が必要
  • グルクロニドおよび硫酸塩の内部標準物質の入手や費用は限定的
  • 処方薬モニタリングのラボでは、検体完全性試験の方法として部分加水分解を使用するケースあり


私たちは、1960年以降、天然・組換型β-グルクロニダーゼを製造しています。β-グルクロニダーゼ、アリールスルファターゼは、すべてISO9001品質システム内で生産されています。私たちは、加水分解をより迅速で、導入が容易で、すぐに使えるものにするため尽力しています。