野草および農作物中におけるネオニコチノイド系殺虫剤

Analytix Reporter - Issue 3より

QuEChERSを用いた試料精製、および包括的な一連の分析標準物質を用いたLC-MS分析

欧州連合加盟国の代表者は、屋外のどの農作物に使用してもミツバチを危険にさらすと考えられることから、ネオニコチノイド系殺虫剤のうち3製品の使用禁止を2018年4月27日（金）に決定しました。欧州委員会が提言した文書では、2013年12月から部分的に使用を制限していた3つのネオニコチノイド類（クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサム）に懸念を示しています。今回は、この禁止が拡大されるだけでなく、すべての農作物を包含するかたちで一般化されます。ただし、温室内での農薬使用は除きます。

以下のアプリケーションでは、タンポポの花から採ったネオニコチノイド類の禁止化合物とその他の化合物をQuEChERS法で抽出、クリーンアップした例を示します。

QuEChERS法では、Supel™ QuEチューブを使って抽出（アセテート）、精製（PSA/C18）し、7種類のネオニコチノイド系殺虫剤を分析しました。LC-MS分析（図1）ではAscentis^™Express C18 Fused-Core粒子HPLCカラムを選択することで、2ミクロン以下のUHPLCカラムより比較的低い背圧で高い効率を実現しました。

図1. Ascentis^™ Express C18カラムによるネオニコチノイド類の分離