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ホーム低分子HPLC水道水中とラボグレードへの精製後の超純水における、ホルモンのLC-MS/MS解析

水道水中の微量ホルモンのLC-MS/MS解析

Anastasia Domanov1, Matias Kopperi2, Jevgeni Parshintsev2, Patrik Appelblad3, Stephane Mabic1

1Lab Water Solutions, Merck, Guyancourt, France, 2University of Helsinki, Department of Chemistry, Laboratory of Analytical Chemistry, Finland, 3Advanced Analytical, Merck, Solna, Sweden

異なるラボの水道水から3種類のホルモンがLC-MS/MSで検出されました。Milli-Q®超純水製造装置で精製した超純水からはホルモンは検出されず、ホルモンのLC-MS/MS解析に使用することができました。 

LC-MS/MS解析における超純水の役割

質量分析(MS)と組み合わせたHPLCが、有機化合物の微量分析に使用され、環境関連の健康と安全性への懸念対処に使われています。これらの方法は、検出限界が非常に低いため、実験中の汚染を防ぐこと、あるいは汚染を最低限に抑えることが極めて重要です。HPLC装置のコンポーネント、質量分析計、1サンプル取扱いと操作、2それに分析に用いる試薬と溶媒があり、これらはすべて汚染の原因となる可能性があります。

HPLCではそのワークフローに水が多用され、重要な役割を果たします。検出される分析物は、サンプルに由来するものであり、実験のさまざまなステップ(サンプル、標準、ブランク、溶離液の調製、HPLCおよびMSシステムのすすぎ/フラッシングなど)で使用される水に由来するものではないことが重要です。

ホルモンの微量分析

ホルモンは、世界中の環境水や飲料水中に微量検出されている、新たな懸念となる汚染物質(CEC)の例です。2,3CECは非常に低い濃度でも、潜在的に生体毒性影響を及ぼす可能性があります。3

フランス、スペイン、中国の3つの水道水サンプルを分析しました。フランスとスペインのラボでの水道水中からエストラジオールとアンドロステロンが、中国のラボでの水道水からコルチコステロンが検出されました。表1にLC-MS/MS解析の結果を要約し、図1にエストラジオールの多重反応モニタリング(MRM)のクロマトグラムを示します。

各ラボで精製された超純水は、水道水分析と同じ方法でこれらの3種類のホルモンの存在について分析しました。3つのラボすべてで、精製した超純水からホルモンは検出されませんでした(表1)。

ホルモン
濃度 (ng/L) 
 水道水精製後
エストラジオール(フランス)265.40ND
エストラジオール(スペイン)297.92ND
アンドロステロン(フランス)515.33ND
アンドロステロン(スペイン)
1635ND
コルチコステロン(中国)14.91ND
表1.ラボの水道水中および各ラボの超純水製造装置で精製した超純水中のホルモン濃度。報告したデータはすべて一箇所からの一回限りのデータであり、サンプルを採取したさまざまな国の水を代表するものではない。ND:検出されず。
スペインとフランスで採取したラボの水道水および超純水中のエストラジオールの代表的なMRMクロマトグラム

図1.水道水中とMilli-Q®システムで精製後の超純水中のエストラジオールのMRMクロマトグラム(ESI+)。報告したデータはすべて一箇所からの一回限りのデータであり、サンプルを採取したさまざまな国の水を代表するものではない。

LC-MS/MS分析には有機汚染物質の程度が大きく影響します。全有機体炭素(TOC)のレベルでおよその有機物濃度を知ることができます。LC-MS/MSにはTOCレベルが5 ppb以下であることが推奨されており、これはMilli-Q®超純水製造装置で達成できます。

水に含まれるホルモンの分析の実験条件

ラボ用超純水・純水製造装置

中国とスペインのラボでは、Milli-Q® IXシステムと同様な、逆浸透膜、Elix®連続イオン交換および殺菌UVランプを組み込んだMilli-Q®純水製造装置を使用しました。前処理ステップ後、Milli-Q® IQ 7000システムと同様のMilli-Q®超純水製造装置を使用して超純水を精製しました。

フランスのラボでは、Milli-Q® IQ 7003システムと同様のMilli-Q®超純水・純水製造装置を使用して超純水を精製しました。

装置

Agilent®1290 Infinity HPLCシステムをAgilent® 6420 Triple Quadrupoleシステムに組み合わせて使用し(ESI+、MRM)、LC-MS解析を行いました。Purospher® STAR RP-18エンドキャップ付き(2 µm)Hibar HR 50-2.1カラムを用いて、グラジェント条件でホルモンを分離しました。

サンプルと標準

標準添加法(標準品:アンドロステンジオン、アンドロステロン、コルチコステロン、コルチゾン、エストラジオール、エストロン、プロゲステロン、OH-プロゲステロン、テストステロン)を用いて定量を行いました。水道水およびMilli-Q®超純水製造装置で精製した超純水のサンプルをそれぞれ1 L採取し、固相抽出(SPE)法で濃縮してからLC-MS/MS解析しました。サンプルは3回分析し、標準添加法に従って定量を行いました。

環境試料中のホルモンを試験するための超純水の利点

LC-MS/MS解析は、干渉を生じさせうる汚染物質を含まない、高品質の溶媒が必要です。科学者が対象としている分子がラボの水道水中に存在したとしても、Milli-Q®超純水製造装置は、有機汚染物質を含まない超純水を提供でき、最も感度の高いLC-MS/MS解析に適した水にすることができます。

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参考文献

1.
Oehme M, Berger U, Brombacher S, Kuhn F, Kölliker S. 2002. Trace analysis by HPLC-MS: contamination problems and systematic errors. TrAC Trends in Analytical Chemistry. 21(5):322-331. https://doi.org/10.1016/s0165-9936(02)00503-4
2.
Capdeville M, Budzinski H. 2011. Trace-level analysis of organic contaminants in drinking waters and groundwaters. TrAC Trends in Analytical Chemistry. https://doi.org/10.1016/j.trac.2010.12.006
3.
Snyder S, Wert E, Lei H, Westerhoff P, Yoon Y. 2007. Removal of EDCs and Pharmaceuticals in Drinking and Reuse Treatment Processes. [Internet]. AWWA Research Foundation. Available from: https://www.waterrf.org/research/projects/removal-edcs-and-pharmaceuticals-drinking-and-reuse-treatment-processes
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