第三者機関による食品安全認証の意味を理解する

Luke Grocholl博士

シグマ アルドリッチ フレーバー・フレグランス規制担当エキスパート

ホワイトペーパー

食品安全認証は法的要件ではありませんが、フレーバー原料供給業者の業界標準となりました。第三者機関による認証は、組織がサプライチェーンを世界的な食品安全規格に準拠させ、地域的な要件変化にも対応するための一助となります。しかし、数多くの異なる食品安全認証スキームがあって紛らわしいこともあるうえ、すべての食品安全規格が同一というわけでもありません。

第三者機関による食品安全認証は何も新しいことではありません。グローバル化の進展に伴い、大半の一般的な地域的要件と足並みをしっかりとそろえた、国際性に重点を置いた認証の必要性が高まっています。共通の認証要件を定めるため、2000年に世界食品安全イニシアチブ(GFSI)が結成されました。GFSIのミッションは、食品の安全性の継続的な改善を通じて、安全な食品を世界中に届けることです。GFSI委員会は、世界の規格と足並みのそろった食品安全基準の確立に着手し、既存の食品安全認証スキームを評価して、GFSIの要件を満たすものを決定しました。今日、GFSIは食品業界のさまざまな種類の組織に対して、魚の養殖に対する承認を受けた認証スキームから食品包装材の製造認証書まで、12を超える食品安全認証スキームを認めています。

GFSIの承認を受けた認証スキームのうち、フレーバー業界に最も関係するものは、英国小売業協会によるBRC、食品安全システム認証22000(FSSC22000)、およびSafe Quality Food InstituteによるSQFです。これらの認証はいずれも、保存性の高い食品成分や非農産物食品成分を管理する工程に対応する広義の要件を確立しつつ、食品の安全性確保に役立つ十分な詳細情報を提供しています。また、いずれのスキームも食品安全システムの継続的改善を求めているほか、これら3つの食品認証スキームには、いずれもHACCP(Hazard Analysis Critical Control Points)のコンセプトが組み込まれています。GFSIは、HACCPを食品安全プログラムの必須要素として認めています。HACCPの下では、食品の取り扱い/製造プロセスが細かく示され、工程の各手順における危険が特定されます。特定された危険をなくす、または容認可能なレベルまで減らすため、手順ごとに管理点が設定されます。また、重要管理点も設定されますが、これは通常の場合、食品の安全性が管理および検査される最終段階に設定されます。

BRCの食品規格は、プロセス評価を大きく重要視しながら食品安全に焦点を合わせています。また、BRCは品質システムおよび製品品質も全般的に網羅していますが、重点は食品安全に影響を及ぼす工程に置かれています。さらに、BRCのスキームは非常に規範的であるため、さまざまな種類の工程と合わせることが難しい場合があります。認証プロセスの一環として、各組織が自らプロセス評価できるようにするため、評価基準が設定されています。グレードAまたはBは、良好な食品安全システムであることを示す一方、グレードCやDは再訪問調査またはサーベイランス監査を行えば、継続して容認可能であるという意味になります。その他、抜き打ち監査の際には「プラス」グレード(A+、B+など)が与えられます。

BRCはまた、監査手法の一環として、組織の食品安全システムが法を順守できているか、また不正にさらされていないかについても評価します。これが追加されていることは、食品業界内部の高リスク業界にとって非常に良いことです。

BRCやFSSC 22000とは異なり、SQFは3段階評価を設けています。SQF1では食品安全管理法が確立されるものの、主に低リスクの工程に焦点を合わせています。SQF1はGFSIの認めた食品安全スキームではありません。SQF2は、SQF1によって確立された食品安全管理法に基づき、HACCP計画などの要素を追加しています。SQF3はさらに、食品安全に関する要件に品質管理システムを組み込んでいます。GFSIはSQF2および3を認め、評価しています。

SQF認証には段階的なレベル設定があるので、新しい組織、または初めて認証された食品安全システムを確立しようとしている組織はSQFを選ぶことができます。まずSQF1を満たすスキームを確立し、そこから完全なSQF3レベルの食品安全、HACCP、および品質管理システムまで築いていくことができます。一方で、SQFシステムは食品の安全と品質を別々に扱うために、少しまとまりがないこともあります。BRC同様、SQFにも採点法があり、組織が自分たちの食品安全システムを追跡し、業界の他社と比較するのに有用な場合があります。ほとんどの面において、SQFはBRCほど規範的ではないため、より柔軟性が高く、既に確立されている慣行に組み込みやすくなっています。

FSSC 22000はISO 22000規格に基づいており、これには食品製造に求められる必須プログラムに関するISO 22002技術仕様書およびHACCPも含まれています。FSSC 22000は、確立された品質管理システムがすでに存在する組織と相性が良く、ISO 9001と非常に整合性が取れます。ISO 9001同様、FSSC 22000もまた、プロセスだけでなく、経営コミットメントを含む食品安全管理システム全体にも重点を置いています。

FSSC 22000はISOスキームに基づいているため、独立した機関によって運営されます。また、組織の品質管理システムにうまく組み込むことができ、ISO 14001(環境管理)といった他のISO系システムとも容易に組み合わせることができます。過度に規範的になることなく、多様な組織に適用できるよう設計されていますが、それでもなお、食品安全と経営コミットメントに重点を置いています。

組織にとってどれが最適な認証であるかを判断する際、自分たちの事業の性質と最も適合するものはどれであるか、GFSIスキーム同士を比較する必要があります。上に挙げた3つのスキームはそれぞれ独自の利点を持っていますが、実現するうえでの障壁は組織によって異なります。3つのスキームはいずれもプロセス改善の要素を含むため、強力な食品安全システムを維持するのに有用です。食品安全のための特に優れたスキームは、プロセスに食品安全が含まれるだけでなく、製品品質、継続的改善、および経営陣の積極的な参加を強化するようなシステムとなっています。