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サンプル調製とゲル電気泳動のトラブルシューティング

電流、ワイヤー、リード線、コーム、漏れなど、問題になりうる要素は多数あります。それにもかかわらず、ゲルが依然として使用されているのは、電気泳動がタンパク質を分離する効果的な手法であり、それにより抗体を用いた免疫検出の結果がきわめて明確になるからです。

サンプル調製とゲル電気泳動の各トピックをクリックして、考えられる原因と対応策をご確認ください。

バンドまたはゲルのフロントラインが出現しない

考えられる原因                                        
対応策

タンパク質がゲル下端から流出してしまった
  • ゲルの泳動時間を短くします。
  • 電圧を下げます。
  • 電気泳動のリード線が電源に逆方向につながっていると、ゲル泳動が上向きになる可能性があるため、リード線が正しい方向に接続されていることを確認します。
  • ゲル中のアクリルアミドの割合を増やします。

ゲルに添加されたタンパク質が不十分
  • 各ウェルに充てんするタンパク質を増やします。
  • 各サンプルのタンパク質濃度が正確であることを確認します。

電力を供給する前に、サンプルがウェルから流出した
  • ゲルの最初のウェルにローディングしてから電気泳動を開始するまでの時間を短縮します。必要な場合は、一度に泳動するゲルまたはレーンの数、あるいはその両方を減らします。

サンプル中のSDSが不十分
  • 十分なSDSがないと、タンパク質は負に帯電せず、ゲル内を移動しません。SDS濃度が適切であることを確認します。

サンプルがウェルの底まで沈まない

考えられる原因対応策

サンプル中のグリセロールが不十分
  • グリセロール濃度を高めます。

サンプルがウェルから漏れ出る

考えられる原因                                               
対応策

コームを取り外すときにウェルが損傷した
  • ウェルを壊さないよう注意してゲルコームを取り外します。サンプルをロードする前に、電気泳動バッファーでウェルを軽くすすぎ、損傷したウェルを検出します。

サンプルをロードするときにウェルが損傷した
  • ピペットチップがウェルの底や側面に触れないように注意しながらサンプルをロードします。

バンドが縦方向にスメアーになる

考えられる原因                                               対応策

タンパク質の溶解が不完全なため、
タンパク質がゲルに入り込めない
  • 細胞溶解物の調製時に超音波処理/ホモジェナイズおよび遠心分離を十分におこない、粒子状物質を除去します。

タンパク質分解
  • 細胞溶解物を調製するときにプロテアーゼ/ホスファターゼ阻害剤を添加するか、濃度を高めます。
  • 細胞溶解物とウエスタンブロットサンプルの凍結融解を繰り返すことは避けてください。

タンパク質のローディング量が多すぎる

SDS-PAGEにタンパク質を過剰にローディングした場合の影響

SDS-PAGEの
右端のレーンには
タンパク質を過剰に
ローディングした場合の影響が認められます
  • ウェルにローディングするタンパク質の量を減らします。サンプルのタンパク質濃度が正確であることを確認します。

ゲル内の泳動が速すぎる
  • ゲルの泳動時間を長くします。

ゲルの質が悪い、またはゲルが古い
  • 新しいゲルを使用します。

バンドが多すぎる

考えられる原因                                               対応策

タンパク質分解
  • 細胞溶解物を調製するときにプロテアーゼ/ホスファターゼ阻害剤を添加するか、濃度を高めます。
  • 細胞溶解物とウエスタンブロットサンプルの凍結融解を繰り返すことは避けてください。

タンパク質凝集
  • 適切なDTT濃度を保ち、ジスルフィド結合を減らします。
  • ウエスタンブロットサンプルを加熱してから、ゲルにローディングします。

ゲルの泳動が異常に遅い

考えられる原因                  
対応策

バッファーが濃すぎる
  • バッファーを希釈します。

電流が低すぎる
  • ゲル電気泳動装置の電圧を上げます。

ゲルの泳動が異常に速い

考えられる原因                   対応策

バッファーが薄すぎる
  • バッファーを濃縮します。

電流が高すぎる
  • ゲル電気泳動装置の電圧を下げます。

タンパク質バンド間の距離が近すぎる(完全に分離されていない)

考えられる原因                                              対応策

泳動時間が不十分
  • ゲルの泳動時間を長くします。

ゲルの孔径が正しくない
  • より広範なサイズのタンパク質を適切に分離するグラジエントゲル(アクリルアミドの割合が下から上へだんだん低くなるゲル)を使用します。

ゲルの左端または右端のバンドあるいはその両方が歪んでいる

考えられる原因                                              対応策

エッジ効果
  • ウェルを空のままにしないでください。隣接するレーンへのエッジ効果を防ぐため、使用していないウェルには少量のタンパク質をローディングします。

バンドにスマイリング現象が見られる

考えられる原因対応策

ゲルの過剰な発熱
ゲルの泳動で「スマイリング」現象が見られます。

ゲルの泳動で「スマイリング」現象が見られます。この問題は電圧が高すぎるために
起こります。また、目的バンドが褪色していますが、
これは使用した検出試薬の濃度が高すぎることが
原因です。
  • 電圧を下げて、ゲルの泳動時間を長くします。冷却したバッファーを使用し、低温室または氷上でゲルの電気泳動を行います。

PCR・タンパク質用キット

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