Duolink™ PLA 免疫染色シグナル増幅技術

Duolink™ PLA ユーザーアプリケーション vol.2

簡単なプロトコールでシグナルを1000倍に増幅 - Duolink® PLA

CCR7 ホモ二量体形成によるリンパ球遊走制御

データご提供

和歌山県立医科大学 薬理学講座 小林 大地 先生
近畿大学 理工学部 生命科学科 免疫分子機能研究室 早坂 晴子 先生

実験概要

CCR7 はリンパ球に発現するケモカイン受容体の一つであり、免疫細胞のリンパ組織への移行を媒介することが知られています。本実験では Duolink PLA を用いた解析から、リンパ球遊走は CCR7 ホモ二量体形成により制御されることが明らかになりました。

実験結果

<Data 1> リンパ球遊走時における CCR7 ホモ二量体の局在

細胞:ヒトCD4+T細胞株H9 (HTB-176)

固定条件:4% paraformaldehyde

抗体:Anti-GM3 Antibody (GMR6; TCI Chemicals)
Anti-human CCR7 monoclonal Antibody (MAB197; R&D Systems)
Duolink In Situ Probemaker (DUO92009, DUO92010; Sigma)
Hoechst 33342 (B2261; Sigma-Aldrich)

赤:CCR7 ホモ二量体
緑:GM3 ラフト(細胞遊走先端マーカー)
青:核

Duolink PLA を用いて、リンパ球細胞遊走時における CCR7 ホモ二量体の局在を解析した。その結果、CCR7 ホモ二量体は主に細胞遊走先端に集積することがわかった。

<Data 2> メチル-β-シクロデキストリン(MβCD)処理による CCR7 ホモ二量体形成レベルの変化

Duolink PLA を用いた解析の結果、MβCDによる細胞膜コレステロール除去処理にともない CCR7 ホモ二量体形成レベルの低下がみられた。このことから、CCR7 ホモ二量体形成にはコレステロールが必要であることが明らかになった。

小林先生よりいただいたコメント

一般的にタンパク質相互作用の解析に用いられる手法(ウェスタンブロットや免疫沈降)では、内在性のケモカイン受容体二量体形成の検出が難しく、何とか二量体形成を検出できないかと考えていました。そんな時に Duolink PLAに出会いました。PLA プローブを抗体と直接結合させる Probemaker (DUO92009, DUO92010) を用いることで、私達は 内在性の CCR7 ホモ二量体形成の検出に成功し、さらに定量解析にも応用することができました。
私が Duolink PLA を用いて感じたのは、研究の大きな推進力と実験手法の容易さです。Duolink PLA は通常の免疫染色法と大きく変わらず、免疫染色法の技術取得者であれば、タンパク質分子の二量体形成を容易に検出可能です。
また、Duolink PLA は目的タンパク質を検出可能な抗体さえあれば、低存在量の内在性タンパク質も高感度に検出できる特長があります。視覚的に細胞内局在を把握でき、ソフトで定量解析もでき、さらに極めて信頼性の高いデータを取得できるところが良い点だと感じています。現在、私達は Duolink PLA を用いて、受容体二量体形成が神経系疾患や免疫系疾患に関与するかを解析しています。

発表論文

Daichi Kobayashi et al., Regulation of CCR7-dependent cell migration through CCR7 homodimer formation. Sci, Rep. 2017;7(1):8536. PMID:28819198

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