DIGシステム・核酸の標識と検出

DIGの検出方法

> DIGの検出原理
> アルカリホスファターゼ標識抗体によるDIG標識プローブの化学発光検出
> アルカリホスファターゼ標識抗体によるDIG標識プローブの比色検出
> 蛍光標識抗体によるDIG標識プローブの検出

DIGの検出原理

酵素免疫法によって、RI実験と比べてもより高い感度で、プローブとターゲットの結合を検出できます。 このアッセイでは、メンブレンのブロッキングによって、抗体とフィルタの非特異反応を防止しています。 Digoxigenin (ジゴキシゲニン)特異的なアルカリ ホスファターゼ(AP)標識抗体は、合成物のDIG分子に結合し、AP基質の添加によってプローブ ~ ターゲット間の結合を可視化します。

Detection principle
ターゲット配列にハイブリダイズしたDIG標識プローブは、AP標識Anti-DIG抗体で検出されます。 CDP-StarまたはCSPDと組み合わせれば、ホスファターゼ活性が化学発光反応となってブロッティングされます。

Antibody conjugates

プローブ ~ ターゲット間の特異的結合を可視化するためのコンジュゲート

  • 酵素標識抗体: 一般的に、発色沈殿を生じる基質を用いて検出します。 ロシュのHNPP Fluorescent Detection Setは高感度検出に適した蛍光沈殿を生み出すAP基質です。

以下のコンジュゲートは主にin situ ハイブリダイゼーション (ISH)に用いられます。

  • 蛍光標識抗体: 蛍光顕微鏡ならびに蛍光波長を選択的に可視化するフィルタを用います。
  • 金コロイド結合抗体: 主として電子顕微鏡でのクライオ標本観察に使用されます。

Digoxigenin-、Biotin-、あるいは蛍光標識といった異なるプローブを同時に併用することで、一度に様々な染色体領域やRNA配列の同定することも可能です。 こういった多重染色実験においては、FITC標識(緑)TRITC標識(赤)AMCA標識(青)…といった、抗体に結合済みの蛍光色素の多様性が鍵となります。

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アルカリホスファターゼ標識抗体によるDIG標識プローブの化学発光検出

この化学発光検出法の基質としては、CSPDおよびCDP-Starがファーストチョイスとなります。 これらの基質はジオキセタン フェニルリン酸グループに属しています。アルカリ ホスファターゼ(AP)による脱リン酸化が進むと、形成された中間体の分解作用により、発光が生じX線フィルムを露光させます。 CSPDの場合、ブロットを+37°Cで10分インキュベートし反応を開始させます(露光中も+37°Cを保つことによって露光時間は短縮可能)。 CDP-Starの場合、反応開始のステップは必要ありません。

発色法に比べて発光法が有利な点として

  • 検出感度が高く、0.03 pgのホモログ DNAを検出可能(サザンブロットによる発色検出能は0.1 pg程度)
  • 反応時間が短く、10~20分でシングルコピー遺伝子をサザンブロットにて検出可能
  • リプロービングが容易(ジメチル ホルムアミドによる発色沈殿物の除去が不要)
  • AP反応開始後、48~72時間中は複数回の露光が可能

> AP化学発光基質リスト

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アルカリホスファターゼ標識抗体によるDIG標識プローブの比色検出

この発色検出法では通常、BCIPとNBT等の酸化還元系を形成する2種類の基質(無色)を併用します。 BCIPは、アルカリ ホスファターゼ(AP)により脱リン酸化され濃青色の沈殿を生じます。同時に、NBTは還元されNBTジホルマザンを生じます。メンブレンの種類によって濃青色あるいは褐色の不溶性の沈殿物が形成されます。

反応終了までの所要時間は、アプリケーションの種類および温度に依存します。高濃度のターゲット配列が存在する場合(ドットブロット中の組換E. coli、あるいはPCR後のコントロールサザンブロットなど)、室温環境下での反応時間は20~60分です。反面、ゲノムのサザンブロットにおけるシングル コピー遺伝子の検出には、オーバーナイトの反応を要します(環境を+37°Cに保つことで反応時間の短縮が可能です)。

> AP発色基質リスト

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蛍光標識抗体によるDIG標識プローブの検出

Detection principle
標的配列とハイブリダイズするDIG標識プローブを、蛍光標識Anti-DIG抗体で直接検出します。 一般的に、in situハイブリダイゼーションで使用される方法です。