生物学用バッファーについて
バッファー(緩衝液)は、溶液の酸性度を所望の生理学的範囲内に維持または制御するため、あるいは特定の反応を開始するために、さまざまな研究分野で使用されています。物質のpHは、化学反応の速度と効率、および生成物の回収と純度の両方に影響を与えます。そのため、バッファーは研究結果のばらつき、ひいては研究の成否に大きく影響します。したがって、信頼性の高い研究を行うためには、バッファーを理解し、正しい計算を行うことが、ばらつきや望ましくない相互作用を減らすために不可欠です。
最適なpHコントロールの実現のために、シグマアルドリッチの高品位「生化学用バッファー」をご利用ください。
バッファー調製計算ツールの使用方法
この「バッファー計算ツール」は、バッファーの種類と体積(L、mL、µL)および濃度(M、mM、nM)を入力するだけで、所望のバッファー溶液を調製するために必要な試薬の量を計算します。
必要なバッファー量を計算するには、まず選択メニューからバッファーの種類を選択してください。バッファーの実験式、pKa、pH範囲、式量、製品リストへのリンクなどが表示されます。希望の最終体積と濃度を入力し、「Calculate Mass」ボタンをクリックすると、グラム単位でバッファーの正確な重量が計算されるとともに、バッファー調製手順も表示されます。
製品リストをクリックすると、購入可能なバッファー製品が表示され、各製品の詳細情報を確認することが可能です。
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CAS #: Empirical Formula: pKa: Buffer pH Range: Formula Weight (g/mol):
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Results based on your selection:
Your stock solution of is calculated to be based on the formula weight of g/mol.
To make a solution, add g of to deionized water.
Adjust the final volume of the solution to with deionized water.
Adjust the pH as needed
バッファー調製のための計算式
- モル濃度溶液の式:希望するモル濃度 × 分子量 × 希望溶液の体積(L) = 必要なグラム数
- 重量パーセント(w/v):(希望するバッファーの%/100)× 最終バッファー体積(mL)= 必要なグラム数
- Henderson-Hasselbalch式:pH = pKa + log ([A-]/[HA])
pKa(酸解離定数)が既知の場合、ヘンダーソン‐ハッセルバルヒの式により、バッファー溶液のpHを決定することができます1。バッファー溶液は酸とその共役塩基の塩で構成されており、pHとpKaが分かれば、塩(A-)と酸(HA)の量を計算することができます。塩と酸の量が等しい場合(等電点)、pHはpKaと等しくなり、最大の緩衝能力が得られます。pHと酸解離定数pKaの関係については、「M-hubの記事」も参照ください。
参考文献
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