オリゴチオフェンの大規模製造
Kanth Josyula, Mitesh Patel, Kaushik Patel, Scott Batcheller
はじめに
オリゴチオフェンとその機能性誘導体は、有機ELや有機電界効果トランジスタ、有機太陽電池などの幅広いハイテク用途で用いられており、オリゴチオフェン骨格の官能基化によって電子特性の細かな調整が可能となります1。
これら官能基化オリゴチオフェンはさまざまな反応によって合成中間体から合成されます。特に、鈴木-宮浦カップリングは工業スケールの合成に適した反応です2。鈴木-宮浦カップリングの特長には、スケールアップしても予測可能な反応であることや用いる化合物の毒性が低いこと、金属不純物の除去が簡単なことなどが挙げられます。さらに、カップリング反応に用いられる化合物が広く市販されており、さまざまなオリゴチオフェンの合成が容易であることもその理由となっています。
オリゴチオフェンの大規模製造のための一般的な合成方法

図1オリゴチオフェンビルディングブロック化合物を得るためのさまざまな合成経路。最終的には、鈴木-宮浦カップリング反応によって機能性オリゴチオフェンを得ることができます。
官能基化オリゴチオフェンの合成
最終的には鈴木-宮浦カップリング反応によって、パラジウム触媒および塩基の存在下で有機ホウ素化合物と有機ハロゲン化合物を反応させることで、官能基化オリゴチオフェンを合成します。

図2ビルディングブロック化合物からの機能性オリゴチオフェンの合成例
オリゴチオフェン有機電子材料

図3鈴木-宮浦カップリング反応を用いて得られたオリゴチオフェンの代表例を示しました。
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参考文献
1.
Mishra A, Ma C, Bäuerle P. 2009. Functional Oligothiophenes: Molecular Design for Multidimensional Nanoarchitectures and Their Applications. Chem. Rev.. 109(3):1141-1276. https://doi.org/10.1021/cr8004229
2.
Suzuki A. 1991. Synthetic studies via the cross-coupling reaction of organoboron derivatives with organic halides. 63(3):419-422. https://doi.org/10.1351/pac199163030419
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