以下の二つの重合方法は、Warwick大学のDave Haddleton教授のグループにより行われたATRPの例です。
図1N-プロピル-2-ピリジルメタンイミン(1a)を用いるメタクリル酸メチル(MMA)の重合
重合は酸素フリー下で行います。まず遷移金属塩を脱酸素し、次に溶液を脱酸素します。その後、開始剤を加えて重合を開始します。
30~60分ごとに脱気したシリンジを用いてサンプリングしながら、GCないしはNMRにより転化率を、SECにより分子量と多分散度指数(PDI:polydispersity)を求めることができます。300分後に、転化率は89.3%となり、Mn=8,760 g mol-1(理論分子量:Mn = 8,930 g mol-1)、PDI = 1.20のポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)が得られます。
図2N-ペンチル2-ピリジルメタンイミン(1b)を用いるスチレンの重合
重合は酸素フリー下で行います。まず遷移金属塩を脱酸素し、次に溶液にモノマーと開始剤を加えてから脱酸素します。その後、配位子を加えて重合を開始します。
30~60分ごとに脱気したシリンジを用いてサンプリングしながら、GCないしはNMRにより転化率を、SECにより分子量とPDIを求めることができます。360分後に重合を停止すると、転化率は77.9%となり、Mn = 5,270 g mol-1(理論分子量:Mn = 7,900 g mol-1)、PDI = 1.29のポリスチレンが得られます。
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